迷走8年、ようやく決着 下田市庁舎移転条例案を可決 静岡



静岡県下田市議会は7日の本会議で、福井祐輔市長が提出していた、現市庁舎(同市東本郷)を北に約2キロ離れた市立稲生沢中学校(同市河内)北隣の民有地(海抜約10メートル)に移転させる条例改正案を可決した。市は老朽化した現市庁舎の建て替えを平成21年から検討してきたが、23年に起きた東日本大震災を機に津波への対策が十分かをめぐって建て替え場所が二転三転する事態に発展。今回の条例改正案可決で、迷走を続けた市庁舎建て替え問題は検討開始から8年でようやく決着を迎えることになった。

市は津波浸水想定区域内からの移転が必要と位置づけられた公共施設の高台移転などを国が財政支援する制度を活用して市庁舎を建て替える方針で、同制度の適用が受けられる32年度末までの移転完了を目指している。

市によると、市役所の位置を変更するための条例改正には本会議に出席した議員の3分の2以上の賛成が必要。7日に行われた採決では出席議員13人のうち3分の2(9人)以上の11人が賛成に回り、条例改正案は可決された。反対は2人だった。

条例改正案の可決を受け、福井市長は同日、記者会見を開き、「市民の皆様の大多数の賛同を得て8年来の大きな問題を解決できたことに感謝したい。国の制度が利用できる期間までには新市庁舎が完成するように計画を進めていきたい」と述べた。

今年度内に設計業者を選定した上で、31年度中に着工し、33年3月までに完成させるスケジュールを描いており、新市庁舎の使用開始は33年5月ごろになるとの見通しも示した。

市は新市庁舎の事業費を最大30億円とし、うち23億円を国の制度を活用して賄う方針。当初は海抜2・5メートルの現在地で建て替える予定だったが、東日本大震災後に建て替え場所が(1)海抜50メートルの高台である「敷根公園前」(2)中心市街地に近い「敷根民有地」(海抜7・5メートル)-と変更され、最終的に海抜約10メートルの稲生沢民有地に落ち着くことになった。



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