「国会の質問時間問題」自民党は野党時代を思い出したらどうですか? – 現代ビジネス



あのとき「野党8」を求めたのは誰か

確かに与党議員の質問は少ないが

国会での質問時間を巡る与野党の攻防が続いている。慣例で与党2対野党8になっている質問時間の割合を見直すよう自民党が求めたのがきっかけ。これに対して野党側は、野党の質問時間を削って、森友・加計学園問題などの追求をかわそうというのが本音だとして強く反発している。

国会での質問時間は議院運営委員会の申し合わせで決めることになっており、法律で決まっているわけではない。原則は議席数に応じてということになっているが、長年の慣行で野党に多く時間配分するようになってきた。

自民党の圧勝によって議席の3分の2を与党が占めるようになった一方で、従来の与党2対野党8という質問割合の慣行を維持した場合、与党議員で質問に立てるチャンスは激減することになる。単純に計算すれば、ひとり当たりの質問時間は、野党議員には与党議員の8倍が認められることになる。

自民党内には議席数に比例した質問時間にするべきだ、という声もあるが、そうなると7割近くが与党議員の質問になってしまう。さすがにそれは無理ということで、自民党からは与党5対野党5の割合に変更するよう要求が出されたが、当然のことながら野党側が拒否した。

筆者は非営利任意団体「国会議員の活動データを集積する会」の世話人として国会議員の質問回数(衆参両院)や質問時間(衆議院のみ)を集計している。

2017年の通常国会である193国会(1月〜6月)の衆議院では、足立康史議員(日本維新の会)57回が最高だが、50位(16回)までに自民党議員はひとりもいない。与党としては公明党の吉田宣弘議員(28位20回)ら4人が名前を連ねているだけだ。

11月7日の自民党総務会では「あるマスコミは誰が何回、誰が何回と数えて格付けしている」と批判する声が上がった。そもそも質問の割り当て時間が違うのに、自民党議員に不利な格付けをするのはケシカランということのようだ。

確かに、前述の「集積する会」のデータを元に、NPO法人「万年野党」(田原総一郎会長)として質問王を「三つ星国会議員」として毎国会表彰しているが、三つ星議員に自民党議員が選ばれたことはほとんどない。質問の量で測る限り、自民党議員は圧倒的に不利なのだ。

国会での質問は、国民が直接見ることができる数少ない国会議員の活動の姿だ。そんな国会での質問を、自民党が本気で重視し始めたのならば、誠に喜ばしい限りだ。与党として政府にキチンとモノを申したいというなら、それ相応のキリっとした質問を期待したい。

そうでなくても、自民党議員による国会質問は、首相や大臣に媚びるかのような発言も目立つ。質問ではなく、応援演説になっているものも少なくない。そんな「出来レース」のような質疑を長時間続けられても、国民のプラスにはならないだろう。


こんな記事もよく読まれています





コメントを残す