村総会を検討、政治離れ自治難しく – 福井新聞



早明浦ダムの周囲に点在する人口約400人の高知県大川村。定数6の村会議員のなり手不足は深刻だ=11月7日
早明浦ダムの周囲に点在する人口約400人の高知県大川村。定数6の村会議員のなり手不足は深刻だ=11月7日

 山肌に張り付くように点在する16の集落からなる高知県大川村の人口は約400人。「離島を除いて日本最少人口の村」。和田知士村長(58)の名刺には、こう書かれている。高知市から北へ車で1時間半。千メートル級の山々に囲まれた村役場前には、四国の水がめ「早明浦ダム」が広がる。

 「四国総合開発」という国策の下に建設が進んだダムは1975年に完成。建設反対の砦(とりで)として建てられた鉄筋コンクリート3階建ての村役場など、村の中心部はダムの底に沈んだ。72年には村内の白滝鉱山が閉山。約4100人の人口は急減した。映画館やパチンコ店はなくなり、五つの小学校は一つになった。

 現在の高齢化率は約45%。村会議員の定数は2003年に10人から8人になり、現在は6人。過去5回の選挙で無投票は3回あり、03年は定数に1人届かない欠員無投票だった。

 現在の6人の村議の平均年齢は70歳を超え、19年の選挙時には3人が80歳を超える。今年6月、和田村長は議会に一つの提案をした。「どうすれば議会が維持できるのかを勉強したい」。地方自治法に基づき村議会を廃止し、有権者が予算などの議案を直接審議する「村総会」の設置の検討を表明した。

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 12年に村の振興計画を策定する際、集落ごとの説明会を開いたが数人しか集まらないことがあった。「何とかしてくれるだろうというお任せ主義が村にまん延していた。言葉は悪いが“平和ぼけ”していた」と和田村長。「議会制民主主義は大切。しかし議員のなり手がいなければ行政は停滞する。村民に危機感を持ってもらいたかった」と、総会設置検討の狙いを語る。

 6月には高知県と連携し議会維持に向けた検討会を発足。7月には総務省が議会の運営方法などを話し合う有識者研究会を立ち上げた。



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